AKB48 Team TP』(エーケービーフォーティーエイト チーム ティーピー)は、台湾(中華民国)・台北で活動している秋元康総合プロデュースの女性アイドルグループ。前身グループは『TPE48』(ティーピーイー フォーティーエイト)で、後述の通り、運営上のトラブルによりAKSは当時の運営会社との合弁・ライセンス契約を解消し、新たに設立した「AKB48 Team TP」に事実上引き継がれることとなった。本記事ではTPE48についても記載する。

概要

  • 海外を拠点とするグループとしては、結成発表順ではJKT48に次いで2つ目。
  • 「TP」は、「台北(TaiPei)」から。
  • ロゴカラーは、台湾を代表する果物 「マンゴー」をモチーフにマンゴーが成熟してその時々で色を変えて行くように、メンバー一人一人が次第に成長していく魅力をグラデーションで表現[1]。
  • 2011年10月1日、「TPE48」プロジェクト発足がAKB48のオフィシャルブログにて発表され[2]、翌年の夏に劇場公演が開始できる予定だったが、2012年2月にオーディションを年後半に延期とされ[3]、2014年11月の時点で、TPE48のメンバーオーディションも含め具体的な動きはなく、頓挫したというリリースもなかった。
  • 2014年12月7日、HKT48台湾公演で、「台湾でのAKB48グループメンバーオーディション」開催発表。
  • 2015年3月31日、AKB48オフィシャルYoutubeで突然「『AKB48 Taiwan Audition』開催のお知らせ」との動画がアップされ[4]、4月17日に「Touch The Japan 2015 第1回日本の観光・文化・商品展in台湾」のステージ(会場・花博会場)において「AKB48メンバー台湾オーディション」の開催が発表され[5]、これで海外で国内グループのメンバー募集はAKB48史上初となる。8月の審査では17名が合格し、この中から最終選考を経て日本で活動することとなっている。一部メディアでは、17人という大量合格者を出した背景を探ると、将来的な「TPE48」誕生の布石との見方が浮上しているとの記事もある[6]。
  • 2015年12月15日、「第5回AKB48紅白対抗歌合戦」で、馬嘉伶がお披露目された[7][8]。先のオーディションで日本留学が決定した馬嘉伶は単身来日し「AKB48チームB台湾留学生」として活動の後「台湾留学生」の肩書が外れ、現在はAKB48の正規メンバーとして活動している。当時9名が「AKB48台湾研究生」として在籍していた[注釈 1]している[9][10]。残りのAKB48台湾研究生は引き続き台湾に残りレッスンを継続。TPE48の活動開始後は同グループの研究生として活動する見込みであった[11][12][13]。
  • 2016年3月26日、「祝 高橋みなみ卒業“148.5cmの見た夢”in 横浜スタジアム」で、フィリピン・マニラを拠点とする「MNL48」、タイ・バンコクを拠点とする「BNK48」と共に、「TPE48」の活動を開始することがサプライズ発表され[14][15]。当時、横山由依は三つのグループも年内始動と発表したが[16]、AKSはその後TPE48の具体的な始動時間が「未定」と修正した[11][13]。
  • 2018年7月30日、AKSがTPE48を運営してきた現地法人との合弁及びライセンス契約を解約し、新たに『AKB48 Team TP』を立ち上げると発表する[17]。

同年8月26日、AKB48 TeamTPのお披露目イベントが行われる[18]

歴史

TPE48 1期生オーディション発表当時の写真(2017年7月9日 AKB48 Official Shop Taiwan Facebookより)

2011年

  • 10月1日、グループの発足を発表[2]。

2012年

  • 夏、当時AKSは中天電視[19]と吉本興業台湾支社[20]に協力を得て劇場公演が開始できる予定だったが、お互いに準備段階で合意を得られず[21]、何度も延期され[22][23]、正式に活動開始も未定のまま。

2014年

  • 12月7日、「HKT48全国ツアー~全国統一終わっとらんけん~」番外編、48グループとして初の台湾公演および前日台北101での前夜祭[24]において想像以上の盛り上がりを受け、現場にいた秋元康が急遽決め、「台湾でのAKB48グループメンバーオーディション開催」が指原莉乃より発表された[25][26]が、どのグループに入るかまだ分からなかった。

2015年

  • 4月17日、AKB48史上初海外で国内グループのメンバー募集の「#AKB48台湾オーディション」開催。

2016年

  • 3月26日、AKB48単独コンサートで、「BNK48」、「MNL48」の発足とともに「TPE48」の活動開始を発表[14][15][16]。
  • 7月16日、AKB48台湾留学生(当時)の馬嘉伶が、AKB48のメンバーとして倉野尾成美、佐藤七海らと共に台北市で行われたAKB48ファンミーティングに初めて参加[27][28]。

2017年

  • 1月23日、AKB48台湾研究生の王馨ら3名が今年の契約を交わさず、辞退したことが明らかになる[29][30]。残りのAKB48台湾研究生は陳詩雅(双子の姉)、陳詩媛(双子の妹)、邱品涵、林倢、國興瑀、張羽翎の6人となった[31]。
  • 2月20日、馬嘉伶がSHOWROOMで視聴者に1周年おめでとうと言われても、複雑な表情。

「実は嬉しくないです。この1年たくさんやりたいことがやれなかった。もっと成長できると思っていたけど、出来ないことがいっぱいありました。ダンスも歌も下手。日本語もペラペラじゃない。たくさんのことをやりたいのだけど、1年は早いです。」ここから涙「生配信で泣きたくないです。恥ずかしいです。この1年間、たくさんのあずき[注釈 2]の応援をもらって本当に幸せでした。でも1年間、日本に住んで寂しいです。」「今日は明日のコンサートのリハをしました。そこで、16期生のリハも見ました。楽屋で彼女たちも練習しました。一緒に頑張って同じ振り付けをやっている同期の仲間がいることがすごく羨ましかった。」ここから号泣「人の前に泣きたくないです…」「この1年間ずっとずっと独りでした。でも、あずきは、ずっと私を支えてくれました。それは知ってますよ。だから独りじゃないです。もっと頑張らなきゃと思います。」「知らない人が多いと思いますが、実は私にも同期がいます。AKB48台湾オーディションを受けた仲間です。最初は私を含んだ17人が合格してAKB48台湾研究生になりました。このオーディションは、TPE48じゃなく、日本に来るためのAKB48のオーディションなのです。私1人が選ばれて日本に来ました。その後9人が研究生として活動してきました。研究生と言っても『裏研究生』のようで芸能活動の仕事があるわけではありません。最近その9人も、6人になってしまいました。」「会社のせいじゃないです。誰のせいでもないです。辞めていったメンバーは、他の事も色々考えて、自ら離れていったんですから。台湾に残ってる6人は、希望を抱いて残っています。今はただただSNSに写真を載せるだけだけど、希望を捨てたがらないです。この1年間、彼女たちはきっと不安だったと思います。選ばれた私が日本に来たもう1年なのに出来ないこと(クリアすべき課題)がたくさんあります。自分の不器用だと思います。自分が成功しなかったら、彼女たちは…(この先の道が閉ざされてしまう。)(だから彼女たちの為にも、自分が頑張らなくてはいけない。)台湾で頑張っている彼女たちのことを応援してください。」「今日は3回目の1周年、選ばれた1周年[注釈 3]、デビューした1周年、日本に来た1周年、いずれも独りでした。だから嬉しくないのです。一緒に祝う人が居ないのです。」「本当にごめんなさい。生配信で泣きたくはないです。今日のことについて皆さんは勘違いをしないでください。誰のせいでもなく、運命なんです。ただ台湾で頑張っている彼女たちのことを伝えたかっただけなのです。台湾のみんなは、公式Facebookと公式LINEをやっています。ぜひ検索して応援してあげてください。」[32][33]。

  • 7月9日、AKB48台湾ファンミーティングで、TPE48オーディションが9月1日より募集を開始することを横山由依AKB48グループ総監督により発表される(第三回:9月1日オーディション開始)。AKB48台湾研究生の6名は三次審査より参加となり、不合格でもTPE48研究生になれることも発表された[34][35]。
  • 9月1日、TPE48第1期生の募集概要会見が「Mercedes-Benz Pop Up Taipei」で行われる。AKB48台湾研究生6名、AKB48チームB台湾留学生馬嘉伶、チームK阿部マリアが出席し、阿部のTPE48移籍がサプライズ発表された。
  • 12月1日、阿部マリアがTPE48に正式移籍[36]。

2018年

  • 2月4日、第1期生オーディション最終審査が行われ、合格者45名が発表された[37]。
  • 3月10日、『AKB48グループ センター試験』および「梯批壹村(TPE村)」の始動に伴い、グループとしての活動を開始[38][39]。
  • 7月30日、AKSはTPE48の運営会社である『熙曜娯樂科技股份有限公司』(現地法人『海鐿娯樂科技股份有限公司』との合弁企業)について、合弁及びライセンス契約を解約すると発表。近日中に設立完了予定の台湾現地法人『阿克斯娯樂有限公司』に『AKB48 Team TP』の運営権をライセンスし、引き続き事業を行う予定という[17]。東スポWebは台湾メディア関係者の話として、「スタッフやメンバーへの給与未払いが続き、今年5月に初のファンミーティングが無期限延期され、当初は夏に予定されていたCDデビューも見通しが立たなかった。台湾側運営会社の運営状況が悪化していることがメディアでも報道されており、台湾、日本双方のファンから心配の声が上がっていた」と報じている[40]。
  • 8月26日、台北市で「AKB48 Team TP」のお披露目イベントが行われ、阿部マリア、陳詩雅、邱品涵、本田柚萱ら1期生35名(正規メンバー12名、研究生23名)のお披露目が行われる。また、AKB48 Team TPの運営責任者として音楽プロデューサーである陳子鴻の就任が発表される[18][41]。
  • 12月25日、1stシングル「勇往直前」 発売 。

メンバー

AKB48 Team TPメンバー一覧を参照。

オーディション

AKB48台湾オーディション

AKB48のオーディション#AKB48台湾オーディションを参照。

TPE48 1期生

応募資格は2017年9月1日時点で11歳 - 23歳の女性[42]。

  • 1次(書類)審査(2017年9月1日 - 2017年10月1日23時59分 台湾時間)応募総数約3,000名。
  • 2次(面接)審査(2017年10月21日、22日)合格者148名。
  • 3次(魅力表現及び人気集め)審査(2017年11月9日 - 2018年1月15日)[43]

毎週課題を出す。3週目課題より2回規定時間内に未提出(特殊な理由を除き)の場合は除名処分。
魅力表現は課題のほか、Live.meで生配信を行うこと。
人気を判断する基準はファンによるTPE48公式サイトでの投票(90%)とck101卡提諾論壇での投票(10%)。
ファンによる投票は3次審査合格者の半数を決め、残り半数は運営が能力と態度で決める。
3次審査結果発表(2018年1月19日)148名が参加、18名が途中辞退や除名、合格者72名[44]。

  • 最終審査(2018年2月4日)当日結果発表のみLive.meで生中継の視聴が可能[45]。

合格者45名

  • 合格者

正式メンバー発表:2018年3月12日[注釈 4] 人数:38→39名。[注釈 4](★はオーディション時点のAKB48台湾研究生6名)
張法法、潘姿怡、李佳俐、劉語晴、王逸嘉、林易沄、蔡亞恩、賈宜蓁、小山美玲、周佳郁、李晨熙、★邱品涵、翁立霏、★林倢、林于馨、劉曉晴、蔡伊柔、冼迪琦、柏靈、李孟純、藤井麻由、高云珏、★張羽翎、林潔心、★國興瑀、鄭妤葳、董子瑄、劉潔明、★陳詩雅、曾詩羽、★陳詩媛、李采潔、鄭佳郁、羅瑞婷、本田柚萱、陳琳、高硯晨、林家瑩、劉姸廷

  • 概説

オープニングメンバー。この中より正規メンバー12名が選抜された。2018年8月現在で残る現役メンバーは本田柚萱、冼迪琦、林倢、邱品涵、國興瑀、張羽翎、陳詩雅、曾詩羽、劉語晴、劉潔明、潘姿怡(以上正規メンバー)、小山美玲、王逸嘉、李佳俐、李孟純、李采潔、林易沄、林家瑩、林于馨、林潔心、周佳郁、柏靈、高云珏、高硯晨、張法法、董子瑄、賈宜蓁、劉曉晴、蔡亞恩、蔡伊柔、鄭妤葳、鄭佳郁、羅瑞婷、藤井麻由(以上研究生)の34名。

ディスコグラフィー

シングル

括弧内は元になった日本語の楽曲。

アートワーク リリース日 タイトル 販売形態
ユニバーサルミュージック (台湾)レーベル
1 勇往直前 A版.jpg 2018年12月25日 勇往直前
(前しか向かねえ)
  • CD+DVD(A版)
  • CD+DVD(B版)

選抜メンバーの一覧

「★」はセンターポジション。

発売年 18
枚数 1

名前


TP 阿部マリア 1
TP 陳詩雅 1
TP 邱品涵 1
TP 冼迪琦 1
TP 劉語晴 1
TP 潘姿怡 1
TP 曽詩羽 1
TP 劉潔明 1
TP 張羽翎 1
TP研 李孟純 1
TP研 林于馨 1
TP研 劉曉晴 1
定員 12

注釈

  1. ^ 当時のAKB48台湾研究生は陳詩雅、陳詩媛、林倢、國興瑀、張羽翎、王馨、許純翎、楊宜潼、邱品涵の9名。
  2. ^ 馬嘉伶ファンの愛称。
  3. ^ 2015年8月6日に17人の合格後、3ヶ月のレッスンを積んで最終選考に選ばれたこと。
  4. ^ ab 3月22日に周佳郁追加されて39人となった。

出典

外部リンク

  • AKB48 Team TP公式サイト
  • AKB48 Team TP公式Facebook
  • AKB48 Team TP公式インスタグラム
  • AKB48 Team TP公式ツイッター
  • AKB48 Team TP公式YouTubeチャンネル
  • AKB48 Team TP公式微博

Source

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