「SKE48」(エスケーイー フォーティーエイト)は、愛知県名古屋市中区栄[注釈 1]を拠点に活動する、秋元康総合プロデュースの女性アイドルグループ。「AKB48」の姉妹グループの一つで、全国展開プロジェクト第1弾。

SKE48は他の48グループと比べて、卒業するメンバーの数が大幅に増加しているという事象が見受けられる。特徴的なのは、毎年上半期(前年度末)にかけて大量に卒業メンバーが発生している状況であり、契機となった2013年は、年頭の公演で9名が同時に卒業発表を行ったことを皮切りに、5月6日に11名が一斉にSKE48としての活動を終了したことで、同時にグループとしての活動を終了するメンバーの最多記録を更新(39名全員卒業となったSDN48を除く)[注釈 7]。同年は最終的に16名が離脱した(兼任終了の北原里英を除く)。さらにこの流れは翌年以降も続き、2014年は4月29日に6名が一斉にSKE48としての活動を終了し、同年は最終的に18名が離脱した(AKB48へ移籍した木﨑ゆりあを除く)。2015年はグループの顔の一人であった松井玲奈を含め、12名がSKE48としての活動を終了(兼任終了者を除く)している。近年、グループ離脱者のペースが増加気味であり、その中には1期から3期の草創期を支えたメンバーも含まれるが、特に次世代を担う4期生以降の中堅、若手メンバーのグループ離脱が増加している現状である。また、第1回ドラフト会議で指名され加入したメンバーのうち、1巡目指名だった2人がグループを去ることとなった。このことは、グループの顔となっていたW松井(松井珠理奈、玲奈)に続く、グループ生え抜きのエース候補が未だに育っていないという課題(エース#SKE48の記事も参照)に加え、2015年の「春の人事異動」発表前は、他グループとの兼任メンバーが8名[注釈 8]と多い事情もあり、各チームの公演において正規メンバーの出演率が低下していたのに加え、劇場休館日の増加など公演のクオリティ維持にも影響が出始めていた。

2015年前半まではAKB48もメンバーの卒業が続いていたものの、草創・躍動期を支えた1期生から7期生のメンバーが中心であり、次世代を担うとされる9期以降の若手メンバーの卒業は、さほど多くない状況であった[注釈 10]。また、HKT48に至っては2012年のグループ稼働以来、2015年末までに卒業したのは4名で、活動辞退となった5名を含めても、グループからの離脱者は非常に少ない状況であった。

SKE48では、研究生の正規メンバーへの昇格も「大組閣」以降は停滞していた状況であり、「大組閣」新体制発表の段階で12名が在籍していた研究生は2名(犬塚あさな、野口由芽)が正規メンバーへ昇格したが、他は相次ぐグループ離脱により、2015年4月の段階で8名まで減少していた。これを象徴するような出来事としては、2015年2月4日、NMB48の大阪城ホールコンサートで、当時在籍していた研究生12名全員が正規メンバーへの昇格が発表されたのに対し、同日にSKE48劇場で行われた「アップカミング公演~冬~」では、2名(荻野利沙、佐々木柚香)が卒業を発表するという明暗が分かれた事態に、ネット掲示板(2ちゃんねるなど)においては、このことを対比してSKE48の現況を揶揄するスレッドも複数立ち上がった。また、一部のネットメディアにおいては、あるメンバーのGoogle+投稿に見られる「運営に対するメンバーの不信感が原因ではないか」とする憶測も見られる[10][11]。その後、7期研究生の採用もあり、2015年3月31日に7期以外の研究生全員の正規メンバーへの昇格が発表された。

運営側も人材確保のため、2014年11月から「SKE48 7期オーディション」を第一興商「DAM★とも」とタイアップし、ファン参加型投票によるオーディションを実施しているが、最終審査に進出した35名のうち、8名が審査を辞退した[12][13]ものの、採用枠を拡大して15名を採用している。

2014年末から2015年初頭にかけて卒業発表が相次いだことに対し、当時のSKE48劇場支配人であった今村悦朗はGoogle+で以下のような異例の釈明を行い、ファンの懸念に対し沈静化に努めている状況であった。

また、4月からSKE48劇場支配人に復帰した湯浅洋も755のトークにおいて「もう卒業メンバーはいないと聞いています。 とにかく一緒に前へ!」[15]と投稿していた。

その後、7期生の加入、第7回総選挙では最多の27名がランクインし、第2回ドラフト会議で指名したメンバー全員が加入[16]。「7期生」と「ドラフト2期生」をあわせて「7D2」とファンから呼ばれるなど、将来的にも嘱望されるメンバーの登場で明るい兆しも見られ、2016年に入ると新たに8期生を19人採用するなど一時期の人材不足から回復しつつある。

その反面、長らくSKE48の顔としてグループを牽引してきた松井玲奈が2015年8月末をもって卒業。その後、松井珠理奈はAKB48の兼任を終了し、SKE48の活動に専念することになったが、珠理奈に続く新たなエースの育成が今まで以上に急務となっている。

かつての課題として、運営の要となる劇場支配人も短期間での異動を繰り返すなど、固定されていない状況であった。2013年の人事異動で湯浅洋から芝智也に交代して以降、2014年の大組閣では今村(劇場支配人候補生)と芝(劇場支配人研究生)の事実上の2名体制となり、さらに、2015年4月には今村のNGT48劇場支配人への異動に伴い、AKB48から再び湯浅が復帰。AKB48劇場支配人への異動が発表されていた芝もAKB48劇場支配人就任を辞退してSKE48へ残留することを明らかにし、湯浅をサポートする「SKE48劇場副支配人」に就任することとなり、2名体制を継続していた。その後、芝は2017年5月にHKT48の運営スタッフへ配置転換となり、これ以降は湯浅が単独で劇場支配人を務める体制に戻った。

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